アコギを弾こう②
2015/6/20 土曜日 12:51:25 黒崎店|個別ページ|コメント (1)|カテゴリ:黒崎店のブログ
こんにちは!
リオネットセンター黒崎の熊澤です。
今回は、アコースティックギターの種類についてのお話です。
一口にアコギと言っても色々なブランド、モデルがあります。
ここでは、世界的にも有名なブランドの1番有名なモデルを
ご紹介します。
まずは、Gibson(ギブソン)社のJ-45というモデルです。
このモデルは、この日本においても人気が高いのですが、
それは、ひとえに吉田拓郎さんがデビュー間もない頃から
メインギターとして使用していたからです。
デビュー直後のライブアルバムでこのギターについて、
「加藤和彦先生に譲ってもらった」と語っています。
1ドルが360円の時代です。いかに入手しにくく、高価だったことか。
そして、この拓郎のJ-45、素晴らしく音が良かったのです。
初期の名作アルバム『元気です』に収録されている「リンゴ」を
是非、お聞きください。
これが、まさしくJ-45の「音」なのです。
この曲を演奏したアコギの達人、石川鷹彦氏は、収録時を振り返り
「拓郎のJ-45は逆ぞりしていて、弦がフレットに当たり、よりパーカッシブ
な音になった」と語っています。
拓郎のギターは、1967年製で、60年代後半のこのモデルは「鳴らない」と
いう評判です。
それは、ピックガードの厚みを厚くしたことに原因があると言われています。
弦の振動をボディに伝えることが命のアコギにおいて、ただでさえ他社に
比べて幅が広く、大きいピックガードの厚みを厚くしたのですから、振動に
大きく影響を及ぼしました。
また、ネックを細くしたことも、音に影響を与えました。
ネックが細いエレキギターからの持ち替えに違和感がないようにとのこと
らしいのですが、質量としての振動に影響があったようです。
それでも、拓郎のJ-45は良く鳴ったのでした。
50年代のビンテージで60万円以上、60年代のものでも35万円以上します。
ねらい目は、60年~65年までのものです。
65年になると、レギュラーのネックのものと、細いネックのものがあるからです。
新品は、20万円を切る値段でありますが、まず、新品は鳴りません。
中には鳴る個体があるかもしれませんが、弾きこまれ、木が乾いた個体でないと
絶対に鳴りません。
弦がサウンドホールの辺りで鳴っている、所謂「弦鳴り」はするのですが、
ボディが鳴る「胴鳴り」はしません。
そして、何より、音が若いのです。
空気を孕んだような、空気を巻き込んだような、抜けの良さと乾いた木、独特の
枯れた感じがないのです。
これは、どのブランドのどのギターに関しても同じことが言えます。
皆さん、ギターを買うなら、お金を貯めて一生物を買いましょう。
次回は、いよいよ大本命、MARTIN社のギターについてお話します。
では、次回に乞うご期待!