ヒヤリングループ
離れても聴こえるヒヤリングループ
難聴はその外見からはほとんど障害をもつことに気づかれず 「見えない障がい」と言われることがあります。
聴覚障がい者にとってのバリアは何でしょう。
もちろん聞こえない、聞こえにくいということが主原因なのですが、そこから来る 「コミュニケーションを阻害するもの」がバリアだと定義づけることができます。
日本では、平成18年にバリアフリー法が公布され、国土交通省が中心となって 地方自治体の条例にも反映されてきました。 また日本音響学会に音バリアフリー調査研究委員会が設置される、など各団体が ヒヤリングループを始めとする補聴システムの普及活動に注力し、 結果として公共施設へのシステム導入の動きを活性化しています。
ヒヤリングループは、日本で当社が初めて紹介してから50年ほどの歴史を 持ちます。当時は、聾学校で難聴児に言語を獲得させるための「言語訓練器」の一部 として開発されました。その後リオンのヒヤリングループ製品は 「フラットループ」として教育に特化し、全国の聾学校等に普及、活用されてきました。
最近では、平成28年4月の障害者差別解消法の施行や2020年の東京オリンピック開催も視野に入れ、今後音のバリアフリー化の取り組みがより一層進んでいくものと期待されています。
世界では
ヒヤリングループは既にヨーロッパ各地で鉄道駅や切符売り場、空港などの交通機関、郵便局、役所、協会などの公共施設に広く配備されています。 米国でも普及活動が広がりつつあり、近年ではニューヨークのタクシー”イエローキャブ”にも搭載されるなどワールドワイドな広まりをみせています。
IEC(国際電気標準会議)もこのヒヤリングループを国際共通規格とし、設置場所には共通のマークを掲示することを提唱、汎用的に広く使える補聴システムはヒヤリングループであり他の通信方式ではない、ということを認めています。
補聴器にTコイルがあれば利用でき、唯一特別な受信機を必要とせず、最も汎用的に利用できる補聴システムがヒヤリングループです。
ヒヤリングループ補聴システム
ヒヤリングループ補聴システムのしくみ
伝えたい音声信号を敷設したヒヤリングループに流すことにより、ループ内に信号磁界を発生させ、補聴器内臓の誘導コイルと直接磁気結合します。
ヒヤリングループ補聴システムの特長
騒音や部屋の反響に影響されずに音声を伝えます。
設置した場所の中で受信器を持つ人にだけ伝えます。
新設建物だけでなく、既存の会場にも設営できます。
場所によるレベル変動が少ないフラットループ方式にも対応。
教室や会議室から講堂、大ホールまで対応します。
マイク・テレビ・音楽の入力が可能です
例えば・・・
- お寺で説法を聞く
- 公民館等での講演
- 施設の食堂・レクリエーションにて
一時的な設置及び撤収も簡単です
主な設置場所
山口: |
セミナ・パーク |
福岡: |
北九州市議会傍聴席、福岡市早良区障害者フレンドホーム、春日市健康福祉センターいきいきプラザ、福岡市西区市民プール、福岡市心身障害児教育センター、福岡市健康づくりセンター、福岡県総合福祉センタークローバープラザ、福岡県中央児童相談所、ふくふくプラザ |
佐賀: |
小林耳鼻咽喉科医院 |
長崎: |
もりまちハートセンター、長崎県こども・女性・障害者支援センター |
大分: |
九州石油ドーム、大分県社会福祉介護研修センター、別府ビーコンプラザ、大分県聴覚障害者福祉センター |
熊本: |
熊本県聴覚障害者情報提供センター、熊本県立劇場、水俣環境センター、熊本県総合福祉センター、老人ホーム光の園、老人保健施設第2コスモピア熊本、熊本テルサ、老人保健施設花咲ナーシングセンター |
宮崎: |
宮崎営業所、県生活情報センター、県心障相談センター |
鹿児島: |
国分市役所、鹿児島県庁、鹿児島市役所 |
2008年調べ
ヒヤリングループが設置されていることを示すマーク