リオネット補聴器イメージキャラクター YUMIEさんインタビュー

写真:YUMIEさん
写真:YUMIEさん

いつも輝く笑顔で私たちに勇気と元気をくれるYUMIEさん。難聴のプロボディボーダーとして特集されたTBSの『情熱大陸』で彼女を知った方も多いはず。難聴であるがゆえの挫折を学生時代に味わい、自暴自棄になりかけた時、どうやってそれを乗り越えたのか。彼女の強さの原点を探ります。
(現在の聴力 右耳:115dB・左耳:105dB)


補聴器なんてイヤ!

YUMIEさんが補聴器を初めて着けたのは何歳ですか?

写真:YUMIEさん

2歳で聴力をほとんど失い、補聴器を着け始めたのは3歳の時です。最初は耳にはめるのが嫌でたまらなくて、母が着けて私が取っての繰り返しでした。嫌がる私に母が「これは絶対あなたに必要なものなの!」と怒ったのを覚えています。今では本当に感謝しています。

ハンバーガー事件

YUMIEさんの発音の良さは、聴力を考えると驚きですよね。

写真:YUMIEさん

ありがとうございます。母との戦いの歴史があるからこその発音です(笑)。喋り方がおかしくて笑われるんじゃないかと、人前で喋ることが出来なかった私に、母は強硬手段に出ました。私が勝手にハンバーガー事件と呼んでいるのですが、家族でレストランに行った時、私以外にはどんどん料理が運ばれてくるのに、私には来ない。「自分の口で注文しなさい」と言って注文してくれなかったからです。食べたい、でも発音を笑われるのが怖い・・・。結局空腹に負けて「はんばーがーください!」と注文したんですけどね。オーダーがきちんと通じて、ハンバーガーが出て来た時のあの嬉しい気持ちは今も忘れられません。私が声を出そうと思ったきっかけになりました。母は難聴の世界にだけでなく、外の世界に目を向けさせようと一時が万事こんな感じでした。

ハンバーガー事件をきっかけに、今の明るいYUMIEさんに?

小学校4年生の時に、先生が(・・・あ~あハラ減った。ラーメンでも食いてぇなぁ・・・)と声を出さずに言った口の動きを読んだことがきっかけで、他の生徒に私が読唇術が出来ることが浸透しました。また、自分が読唇術で言葉を読み取っていると自覚した瞬間でもありました。「由美恵ちゃん今なんて言ったか分かる?」と他のクラスの生徒まで質問に来て、一躍人気者ですよ。友達が増え、相手と会話のキャッチボールが出来るようになりました。

挫折

それから高校まで順調でしたか?

友達も増え、中学・高校時代は楽しいものでしたが、難聴であるがゆえの挫折もありました。部活でキャプテン候補に選ばれながら、電話連絡ができないという理由で落選。英語コースを希望するもヒヤリングがあるから無理だと先生から言われ、泣く泣く諦めました。頑張っても耳が聴こえないせいで全部だめになる・・・と自暴自棄になりかけました。

ボディボードとの出会い

ボディボードを始めたきっかけを教えてください。

写真:YUMIEさん

専門学校1年生の時に友人に誘われたのがきっかけです。あっという間にその魅力にハマった私は、専門学校の3年間、そして卒業してからも住み込みのアルバイトをしながら練習に明け暮れました。自分から補聴器をしていることを堂々とアピールできたのもこの頃です。

人生の岐路に立たされて

補聴器はYUMIEさんにとってどんな存在ですか?

写真:YUMIEさん
写真:YUMIEさん

生活に無くてはならないものですよ!実は20歳の頃お医者様に「このままだと25歳までに両耳の聴力を完全に失う。でも人工内耳の手術をすれば、聴力を取り戻すことが出来る」と言われました。その頃は手術に莫大な費用がかかったこと、そしてなにより、激しいスポーツが出来なくなることから手術はしませんでした。先生の「5年後は補聴器の技術も進歩して、由美恵ちゃんの耳に追いついていくだろう」という言葉を信じ、37歳になった今、その言葉通り私の耳には補聴器を通して音が届いています。去年新しい補聴器に変えてから、「発音がきれいになった」とよく言われます。高い音まで聴こえるようになったみたいです。自転車のチリンチリンという音や、色紙にサインするときのマジックが擦れる音まで聴こえるようになりました。

20歳で人工内耳手術をしなかったことを後悔していませんか?

写真:YUMIEさん

全くしていません。難聴であることが理由で挫折したことが多々ある私にとって、水の中は唯一差別されない場所なんです。難聴の人にも健聴の人にも平等に波は打ち寄せるでしょ?そんな宝物のような場所を無くしてしまう方が怖かった。進行性の難聴なので、いつかは本当に聴力が無くなってしまうと思いますが、私の世界から音が無くなっても生きていく強さが欲しい。そのためにこれからも色々なことにチャレンジしていこうと思っています。

初めてお会いした3年前に比べると、発音が格段にきれいになっているYUMIEさん。
聴こえる音が増えた分、自分の発音が気になる、もっともっと磨きたいともおっしゃっていました。英語の発音も勉強中とのこと。自分自身で乗り越えてきた自信と強さがあるからこそ、この素敵な笑顔が出るのだろうと思ったインタビューでした。