繁竹希和ちゃんとあかりさん親子の声

写真:繁竹希和ちゃん

今回登場していただくのは、今年小学校に上がったばかりのピカピカの1年生、繁竹希和ちゃんとお母さんのあかりさんです。お母さんの想いと希和ちゃんの輝く笑顔に迫ります。


新生児スクリーニング

希和ちゃんの難聴が分かったのはいつ頃ですか?

写真:繁竹希和ちゃん
ドッジボールと逆立ちが得意!

生まれて5日後に行った新生児スクリーニングでひっかかりました。その時は「難聴」と断定された訳ではありませんでしたが、先生から少し様子をみましょうと言われ、気をつけるようになりました。生活の中でも、もしかしたら・・・ということが出てきて、1歳検診でやはり難聴と判断されました。


結果が出たときはどうでしたか?

心の準備は出来ていたので、それまでに色々難聴について勉強しました。3歳頃までに耳に音を入れるのが言語の習得などに大きく影響するということで、1歳半で補聴器を着けました。補聴器ということに抵抗はあまり無かったですね。目が悪ければ眼鏡、耳が悪ければ補聴器を着けるのが自然な流れではないのかなと思います。

補聴器はからだの一部

写真:繁竹希和ちゃん
FM補聴器も使っています

補聴器を着けて変化はありましたか?

それまで「ママ」に近いような言葉は言っていたのですが、補聴器を着けての第一声は「パパ」でした。主人も嬉しかったと思います。補聴器は希和にとって必要なものだと確信しました。でも最初は左にしか着けていなかったんです。片方でも言葉は増えたと思っていましたが、それからほどなくして両方に着けたら更に増え、やはり両耳か、と。


希和ちゃんが補聴器を着けているのは何時間くらいですか?

寝るまでずっと着けていますよ。朝起きてまず一番に自分で補聴器を着けます。希和にとって補聴器を着けることは当たり前のことになっているんですね。私もわざと見えるように三つ編みしたりして補聴器をアピールしています。分かったほうが気をつけてくれる人も多いだろうと思って。この子はよくしゃべるので、難聴だと分からない人も多いんです。自分で判断する年齢までは見せるようにしようと思っています。

小学校に上がって、「補聴器してるの一人だけだったよ。なんで?」とちょっと気にし出しました。今のところ「お母さんが目が悪くて眼鏡してるのと一緒だよ」と言うと納得しています。わざと目立つ色の眼鏡をしているのもそのためです。おかげでコンタクトに出来ない(笑)

コミュニケーション

写真:繁竹希和ちゃん
将来の夢は獣医さん。グッピーに興味津々。

希和ちゃんは本当に綺麗な発音ですが、
コミュニケーションに問題はありますか?

やはり複数人での会話で聞き間違いがあります。こども同士だと会話がかみ合わなかったり、無視したと思われることもあるので、大人としゃべるのが好きですね。でも今年から小学校に上がったので、同年代とのコミュニケーションは避けては通れません。


普通小学校を選んだ理由を教えてください。

世の中は聞こえる人中心に成り立っているのが現実です。この子が将来一人で生きていくための強さを身に付けて欲しいという思いがあります。難聴であることで取捨選択を迫られることが出てくるのは想像に難くありません。少しでも世界を広げておくと、ひとつでもその選択肢が増えるかもしれないですよね。その準備を出来る限りしてあげるのが親の役目だと思っています。

写真:繁竹希和ちゃんとスタッフ
リオネットセンター博多のスタッフとも仲良し

通級(つうきゅう)という言葉をお聞きになったことはありますか?普段は普通学級で学ぶ、軽度の障害を持った小・中学生が通う学級のことです。通う頻度は個人差がありますが、希和もそこに通っています。ただ、普段通っている小学校に通級教室はなく、同じ市内の通級教室に通う『他校通級』です。少しずつ取り入れる学校は増えてきてはいますが、早くどこの学校でも『自校通級』が可能になることを願っています。


通級ではどういう授業が行われるのですか?

難聴だけではなく、様々な障害を持った子どもが集まっているので個々に違います。希和は構音の訓練などをしています。そのほか、普通学級の担任の先生に、難聴の生徒にとってどのような場面が授業内容把握に障害となるのかを、専門的に伝えてもらえるので非常に助かります。

例えば、黒板に向かって後ろ向きで説明されると分かりづらい、発音だけでは「紙」と「髪」が判断しづらいなど、健聴の生徒だけだったら分からない、つまずくポイントがありますよね。そういうちょっとしたポイントの積み重ねで授業についていけず、いわゆる「10歳の壁」がさらに高くなってしまわないように、通級の先生に普通学級との懸け橋になっていただけるよう、私も両学級の先生とコミュニケーションを取っていかなければと思っています。


希和ちゃんに伝えたいことは何ですか?

写真:繁竹希和ちゃんと母あかりさん

絶対的な味方だということ。どんな困難にも打ち勝つ強さを持つためには、厳しいことも言いますが、何があっても私たち夫婦が一番の味方でいるということを忘れないでほしいと思っています。

その発音の良さにはいつも驚かされます。ダンスや音楽が大好きで、インタビュー当日も通っている小学校の校歌を歌ってくれました。いつも元気いっぱいの笑顔でお店に来てくれる希和ちゃん。お母さんの思いはきっと伝わっていると思います。ありがとうございました!